CRI ADX  Last Updated: 2024-11-26 16:51 p
サラウンダー

基本機能

ステレオ(2ch)素材を4chサラウンド化するエフェクトです。
L, Rの入力をLs, Rsへセンドすることで擬似的にサラウンドを再現します。
フロント(L, R)の出力とサラウンド(Ls, Rs)の出力に対し、それぞれ3バンドイコライザーを使用できます。

チャンネル数

  • 入力: 2ch(L, R)(0, 1)
  • 出力: 2ch(Ls, Rs)(3, 4)

特徴

  • 2mixの素材から、簡易的な4ch再生をすることができます。
  • イコライザーを利用することで、フロントとサラウンドの差異を帯域ごとに生むことができます。
  • 実行時にプログラムからバイパスを切り替えることができます。例えば、再生デバイスのチャンネル数(2ch or 5.1ch)に応じたバイパスの切り替えができます。
注意
サラウンダーを適用して4chにアップミックスされた信号をステレオにダウンミックスした場合、極端な音質の劣化が発生します。
ステレオで出力する場合はバイパスを有効にすることをお勧めします。

サラウンドに関連する設定項目

項目 説明 初期値 下限 上限
モード (Mode) 元の信号をサラウンド(Ls, Rs)に送る方式です。
設定値の詳細は後述の「サラウンダーのモード」を参照してください。
ストレート - -
最大ディレイ (Max Delay Time) ディレイの最大値です。※1 100.0 msec 0.00 msec 500.00 msec
ディレイ (Delay Time) フロント(L, R)に対するサラウンド(Ls, Rs)のディレイの値です。 50.00 msec 0.00 msec 500.00 msec (最大ディレイ値に依存)
サラウンドゲイン (Surround Gain) Ls, Rsの出力レベルです。 -6.00 dB -96.00 dB 48.00 dB
フロントミュート (Mute Front) 有効にするとL, Rの出力をミュートします。 False - -

※1 ランタイムでの初期化時に用いる値です。この設定項目はワークサイズに影響します。

サラウンダーのモード

項目 説明
ストレート L -> Ls, R -> Rsへ送ります。シンプルな音の広がりになります。
クロス L -> Rs, R -> Lsへ送ります。
左右が反転するため、アリーナの反射音のような効果が得られます。
距離による遅延をディレイ、距離による減衰をゲインと考えると値を調節しやすくなります。
マトリクス L-R -> Ls, R-L -> Rsへ送ります。
センター成分が打ち消され、残った成分がリアに広がります。
ディレイはなるべく小さな値とし、ゲインのみでの調整を推奨します。

イコライザーに関連する設定項目

フロント(L, R)の出力に対する3バンドイコライザーと、サラウンド(Ls, Rs)の出力に対する3バンドイコライザーの各値をそれぞれ設定できます。

項目 説明 初期値 下限 上限
バンドを有効 (ENABLE) バンドの有効と無効を切り替えます。 True - -
バンドのタイプ (TYPE) バンドのタイプをローシェルフ、ピーキング、ハイシェルフから選択できます。 ローシェルフ、ピーキング、ハイシェルフ - -
周波数 (FREQ) バンドの周波数の値です。 各バンドごとに異なります 0 Hz 24000 Hz
ゲイン (GAIN) バンドのゲインの値です。 0.00 dB -24.00 dB 24.00 dB
Quality (Q) バンドのクオリティファクターの値です。
値が小さいほど、緩やかな勾配になります。
値が大きいほど、急な勾配になります。
1.00 0.10 10.00