CRI ADX  Last Updated: 2024-03-21 14:32 p
CriAtomRawPcmPlayerConfigTag 構造体

#include <cri_atom.h>

フィールド

CriAtomPcmFormat pcm_format
 PCMフォーマット [詳解]
 
CriSint32 max_channels
 出力チャンネル数 [詳解]
 
CriSint32 max_sampling_rate
 サンプリングレート [詳解]
 
CriAtomSoundRendererType sound_renderer_type
 サウンドレンダラタイプ [詳解]
 
CriSint32 decode_latency
 デコード処理のレイテンシ [詳解]
 
void * context
 プラットフォーム固有のパラメーターへのポインタ [詳解]
 

詳解

RawPCMプレーヤー作成用コンフィグ構造体

説明:
RawPCMが再生可能なプレーヤーを作成する際に、動作仕様を指定するための構造体です。
criAtomPlayer_CreateRawPcmPlayer 関数の引数に指定します。

作成されるプレーヤーは、ハンドル作成時に本構造体で指定された設定に応じて、 内部リソースを必要なだけ確保します。
プレーヤーが必要とするワーク領域のサイズは、本構造体で指定されたパラメーターに応じて変化します。
注意
将来的にメンバが増える可能性があるため、 criAtomPlayer_SetDefaultConfigForRawPcmPlayer マクロを使用しない場合には、使用前に必ず構造体をゼロクリアしてください。
(構造体のメンバに不定値が入らないようご注意ください。)
参照
criAtomPlayer_CreateRawPcmPlayer, criAtomPlayer_SetDefaultConfigForRawPcmPlayer

フィールド詳解

◆ pcm_format

CriAtomPcmFormat pcm_format

PCMフォーマット

説明:
Atomプレーヤーで再生する音声のPCMフォーマットを指定します。
注意
指定されたフォーマット以外のRawPCMフォーマットのデータは再生できません。
再生データがどんなフォーマットであっても、ここで指定されたフォーマットとして再生されます。

◆ max_channels

CriSint32 max_channels

出力チャンネル数

説明:
Atomプレーヤーで再生する音声のチャンネル数を指定します。
criAtomPlayer_CreateRawPcmPlayer 関数で作成されたAtomプレーヤーは、 max_channelsで指定したチャンネル数"以下の"音声データを再生可能です。
注意
指定されたチャンネル数以外のRawPCMフォーマットのデータは再生できません。
再生データがどんなフォーマットであっても、ここで指定されたチャンネル数として再生されます。

◆ max_sampling_rate

CriSint32 max_sampling_rate

サンプリングレート

説明:
Atomプレーヤーで再生する音声のサンプリングレートを指定します。
criAtomPlayer_CreateRawPcmPlayer 関数で作成されたAtomプレーヤーは、max_sampling_rateで指定した サンプリングレート"以下の"音声データを再生可能です。

備考:
最大サンプリングレートを下げることで、Atomプレーヤー作成時に必要となるワークメモリ のサイズを抑えることが可能です。
注意
指定されたサンプリングレートと違うデータは再生できません。
再生データがどんなフォーマットであっても、ここで指定されたサンプリングレートとして再生されます。

◆ sound_renderer_type

CriAtomSoundRendererType sound_renderer_type

サウンドレンダラタイプ

説明:
Atomプレーヤーが使用するサウンドレンダラの種別を指定します。
sound_renderer_type に CRIATOM_SOUND_RENDERER_DEFAULT を指定した場合、 音声データはデフォルト設定のサウンドレンダラに転送されます。
sound_renderer_type に CRIATOM_SOUND_RENDERER_NATIVE を指定した場合、 音声データはデフォルト設定の各プラットフォームのサウンド出力に転送されます。
sound_renderer_type に CRIATOM_SOUND_RENDERER_ASR を指定した場合、 音声データはASR(Atom Sound Renderer)に転送されます。
(ASRの出力先は、ASR初期化時に別途指定。)

◆ decode_latency

CriSint32 decode_latency

デコード処理のレイテンシ

説明:
デコード処理のレイテンシを指定します。
decode_latency を 0 に設定した場合、プレーヤーは音声再生開始時に 音声データのデコードを可能な限り遅延なく行います。
(オンメモリ再生時は criAtomPlayer_Start 関数を実行後、 最初のサーバー処理内で再生開始に必要な量のデータをデコードし、 音声の出力を開始します。)
これに対し decode_latency を 1 以上に設定した場合、 再生開始に必要なデータのデコードを、複数回のサーバー処理に分割して行います。
(オンメモリ再生時であっても criAtomPlayer_Start 関数を実行後、 decode_latency に指定した回数サーバー処理が動作するまでは音声の出力が開始されません。)
備考:
Atomプレーヤーはサウンドバッファー内のデータ残量を元に、 サーバー処理当たりの音声データのデコード量を決定しています。
音声再生開始前はサウンドバッファーが空の状態のため、 音声再生中に比べて多くのデータ(再生中の 2 〜 4 倍程度)がデコードされます。
プレーヤー当たりの音声データのデコード処理負荷は小さいため、 一音一音の発音開始時の処理負荷が問題になることはほとんどありません。
しかし、アプリケーション中で 1V に大量の発音リクエストを同時に発行した場合、 全てのプレーヤーの処理負荷のピークが同期し、負荷が目に見えて大きくなる場合があります。
こういった制御を行うケースでは、 decode_latency の値を増やすことで、 局所的に処理負荷が高くなる症状を回避することが可能です。

decode_latency のデフォルト値は、ほとんどの環境で 0 に設定されています。
しかし、携帯ゲーム機等、わずかな負荷変動でもアプリケーションに大きな影響を及ぼす環境では、 デフォルト値が 1 以上に設定されている可能性があります。
(実際にセットされる値については criAtomPlayer_SetDefaultConfigForRawPcmPlayer マクロの適用結果を確認してください。)

現状 decode_latency の値に 4 以上の値を指定することはできません。
( decode_latency に 4 以上の値を指定した場合でも、ライブラリ内で 3 に変更されます。)

◆ context

void* context

プラットフォーム固有のパラメーターへのポインタ

説明:
プラットフォーム固有のパラメーターへのポインタを指定します。 NULLを指定した場合、プラットフォーム毎のデフォルトパラメーターでプレーヤーを作成します。
パラメーター構造体は各プラットフォーム固有ヘッダーに定義されています。 パラメーター構造体が定義されていないプラットフォームでは、常にNULLを指定してください。

この構造体詳解は次のファイルから抽出されました: