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    CRI Sofdec
    Last Updated: 2025-10-30 19:19 p
    
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各種コンソール版エンコーダーを扱う上での Tips をご紹介します。
 
SofdecEncoderCLI.exe、および sofdec2encVP9.exe で VP9 エンコードを行う際、画質を維持したまま圧縮効率をより高めるために、2パスエンコードを採用しています。
 2パスエンコードを行う際には、サブコマンド "-multi_pass" を指定してコンソール版VP9エンコーダーを2回呼び出す必要があります。
 基本的に "-multi_pass" 以外のサブコマンドは変更しないようにお願いいたします。
 具体的なサブコマンド例を以下に示します。
【1パス目】
 
 
 1パス目では、入力素材を解析してエンコード時に必要なパラメーター情報をログファイル("入力ファイル名".multipass.log)として出力します。
 出力したログファイルは2pass目のエンコードが終了した際に自動的に削除されます。
【2パス目】
 
 
 2パス目では、1pass目で出力したログファイルを元にビデオエンコードを行います。
 その他のサブコマンドとの組み合わせについては Sofdec2 Encoding Wizard から出力が可能な アルファプラスムービー ファイルをご参照下さい。
 
SofdecEncoderCLI.exe、および sofdec2encVP9.exe では、色情報をVP9コーデック、アルファ情報をSofdec.Primeコーデックによりエンコードすることによりアルファムービーを作成しています。
 このため、アルファ情報のエンコードは別途コンソールコマンドを実行する必要があります。
 具体的にはサブコマンドと合わせて以下の手順となります。
 
 初めに入力素材の色情報をVP9コーデックでエンコードします。ビデオファイルとオーディオファイルは要素ストリームとして出力する必要があるため、 それぞれサブコマンド "output_video"、"output_audio" を指定して、出力ファイル名を入力する必要があります。
 ここで、出力されるビデオファイルの拡張子に ".ivf"、オーディオファイルの拡張子に ".sfa" を指定してください。
 指定する拡張子は各エンコーダーが扱うコーデックを示す拡張子となります。 
アルファ情報のエンコードには、以下の2通りの方法があります。
 
 コンソール版Sofdec.Primeエンコーダーに "-videoonly" サブコマンドを指定して、入力素材のアルファ情報のみをエンコードします。
 入力素材を指定するサブコマンドには "-alpha00" を指定してください。
 出力ファイル名は拡張子に ".sfv" を指定してください。 
 SofdecEncoderCLI.exe、または sofdec2encVP9.exe に "-vcodec=prime -y_is_alpha=on -vfullrange=on" サブコマンドを指定して、入力素材のアルファ情報のみをエンコードします。
 それぞれコーデックの指定、「アルファ成分を輝度として出力」を有効にする指定、映像の階調をフルレンジに指定を示しています。
 出力ファイル名は拡張子に ".sfv" を指定してください。
 
 コンソール版VP9エンコーダーを利用して (1)、(2) で出力したビデオファイル、オーディオファイルから USM ファイルを出力します。
 入力素材を指定するサブコマンドは、色情報のビデオファイルに対しては "input_video"、アルファ情報のビデオファイルに対しては "input_alpha"、 オーディオファイルに対しては "input_audio"を指定してください。
 出力ファイルは サブコマンド "output" を利用して、拡張子に ".usm" を指定してください。
 
以上でコンソール版VP9エンコーダーを利用したアルファムービーの作成方法となります。
 その他のサブコマンドとの組み合わせについては Sofdec2 Encoding Wizard から出力が可能な アルファプラスムービー ファイルをご参照下さい。
 
一度エンコードを行った USM ファイルを部分的に差し替えて再エンコードする際、差し替え対象以外の映像・音声の中間ファイルを再利用することで、エンコード時間を削減することができます。
 コンソール版 Sofdec.Prime エンコーダー、H.264 エンコーダーおよび GUI 版エンコーダから出力されるバッチファイルでは、生成される中間ファイルが残らないような設定になっていますが、コマンドに手を加えて残すことができます。
 後で映像や音声ファイルを差し替えたり、音声トラックを追加するなどの工程が生じる可能性がある場合、中間ファイルを残しておくことをおすすめします。
 再利用の基本的な流れは以下の通りです。
 
 (1) コンソール版 Sofdec.Prime エンコーダー、H.264 エンコーダー、VP9エンコーダー 兼 AV1エンコーダーでエンコードを行い、中間ファイルを取っておく
 (2) コンソール版 VP9エンコーダー 兼 AV1 エンコーダーに中間ファイルを入力として指定し、マルチプレクスを行う
 
 
各エンコードツールでの中間ファイルを残す手順は以下の通りです。
「cleanup=off」オプションを使用することで中間ファイルを残すことができます。
 映像ファイル、音声ファイルは以下のようなファイル名で残ります。
GUI 版 Sofdec2EncWiz.exe (Ver.2.23.00以前)で出力されるバッチファイルから、DELコマンドで中間ファイルを削除する行を削除します。
 映像ファイル、音声ファイルは以下のようなファイル名で残ります。
 
基本的には GUI 版 Sofdec2EncWiz.exe (Ver.2.23.00以前)で VP9 エンコードを行う設定で出力されるバッチファイルに記述されているコマンドと同じです。
 具体的には、"input_video" オプション、"usm_disp_width" オプション、"usm_disp_height" オプションを含む行(音声ありのエンコードならば "input_audio" オプションも含みます)がマルチプレクスを行うコマンドとなります。
 この "input_video" または "input_audio" オプションに指定されているファイルを、残しておいた中間ファイルに差し替えることで再利用が可能です。 マルチプレクスコマンド行の詳細は sofdec2encVP9.exeを使ったSofdec.Prime/H.264/AV1 USMのエンコード方法 を参照してください。
映像の中間ファイルはそのままで、音声トラックのみの差し替えまたは追加を行う場合、映像の解像度を極端に小さい値に変更するオプションを追加することで映像のエンコード時間を削減することができます。
 具体的には、「scale=8,8」オプションを追加します。