CRIWARE Unity Plugin Manual  Last Updated: 2024-12-05
SonicSYNCに関する特記事項(Android)

設定時の注意

SonicSYNCを有効にする場合、併せて「Uses Android Fast Mixer」も有効にしてください。
端末のサウンドバッファに同期して処理を行うために、上記設定による端末固有プロパティの適用を行うことを推奨します。
上記設定を行わなかった場合、端末固有プロパティを適用した場合に比べて遅延に関するパフォーマンスが低下する可能性があります。

端末差について

Androidでは、デバイスのサウンドバッファのサイズが端末およびOSのバージョンによって異なります。
ハイエンドな端末の多くではサウンドバッファのサイズが小さいため、再生遅延が小さくなります。
しかし、古い端末はサウンドバッファのサイズが大きいことがあり、これらの端末ではサウンドバッファのサイズが小さいデバイスより遅延が大きくなります。

既知の不具合・現象

本体スピーカー・イヤホンジャック以外からの再生について

本体スピーカー・イヤホンジャックを除くHDMI経由再生やBluetoothヘッドセットなどの再生では、OSが追加のサウンドバッファを用意することがあります。
そのため、上記条件にて再生を行った場合、遅延が増加することがあります。

一部の端末で特定の操作すると音途切れが発生することがある

現在下記の端末で機内モードのON/OFFを切り替える/音量を操作するなどの操作を行うと音途切れが発生することがあると報告されており、詳細を調査中です。
なお、音途切れの現象はそのタイミングのみで発生し、継続的に発生することはありません。

  • 機内モードON/OFF時:Xperia XZ (Android 8.0.0), Pixel 3 (Android 11)
  • ボリューム変更時:Xperia XZ (Android 8.0.0)

SonicSYNC使用時の機能制限について

低遅延再生機能が使用不可になります

Android低遅延音声再生 」に記載されている低遅延再生機能が使用不可となります。
SonicSYNC使用時の再生は低遅延再生機能を使用するよりも遅延が小さいため、置き換えを行うことを推奨します。
なお、SonicSYNC使用時に低遅延再生用のボイスプールを作成した場合、警告が発生して内部では通常のボイスプールとして作成されます。
また、低遅延再生を指定した再生リクエストについては、自動的に通常の再生として置き換えられます。

遅延推測機能が使用不可になります

サウンド再生遅延推測について 」に記載されている遅延推測機能が使用不可となります。
SonicSYNCの仕組み上、遅延推測値が0となってしまうためです。

なお、SonicSYNC使用時に遅延推測器の初期化(CriWare.CriAtomExLatencyEstimator.InitializeModule )を行うと、エラーが発生します。

性能の詳細
各端末における音声出力までの遅延時間
機種 Android
バージョン
オーディオデバイス
サンプルサイズ
SonicSYNCの使用
(o/x)
低遅延再生機能の使用
(-/o/x)
最小遅延時間
(ミリ秒)
最大遅延時間
(ミリ秒)
平均遅延時間
(ミリ秒)
Xperia XZ2 10 192 o - 39 65 52.45
x o 58 83 64.50
x x 104 125 114.90
Pixel 3 11 96 o - 27 61 45.70
x o 51 75 66.35
x x 78 98 90.25
Galaxy S20 5G 10 192 o - 54 80 65.25
x o 69 90 79.00
x x 121 141 128.20


補足:
本項における「遅延」とは、以下を加算したものです。
  • タッチデバイスの入力遅延(デバイス依存)
  • 再生リクエスト遅延(Atomのサーバー周波数依存)
  • オーディオデバイスのバッファ更新遅延(デバイス依存)
  • 物理スピーカーまでの出力遅延(デバイス依存)
この内、性能結果計測時におけるAtomのサーバー周波数は60に設定しています。
また、本結果は各端末にて20回計測を行って得たものです。
計測に使用した端末のスペックについては、各メーカーサイトにてご確認下さい。