CRIWARE Unity Plugin Manual  Last Updated: 2024-04-24
ボイスについて

ボイスとは

ボイスはサウンド再生を行う最も基本的なオブジェクトです。
データの読み込み、音声のデコード、発音処理などを行います。
再生開始を指示すると、ボイスプールからボイスが割り当てられ、実際の再生が行われます。
1つの波形データを再生するためには1つのボイスが必要です。 アプリケーションで同時に再生可能な波形データの数は、ボイスの数に制限されます。

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バーチャルボイス

ボイス数の指定

ボイスの数はボイスプールを作成する際に指定可能であり、最大同時発音数自体はアプリケーション側で自由にコントロールすることができます。
ただし、使用するボイスの数に比例してメモリサイズやCPU負荷も増えるため、 アプリケーションで許容できる範囲までボイス数を絞る必要があります。
また、ボイスがハードウェアボイスを使用するプラットフォームでは、 ハードウェアの制限を超える数のボイスを作成することができません。

バーチャルボイスとは

CRI Atomライブラリは、ボイスの他に「バーチャルボイス」と呼ばれる仮想的なボイスオブジェクトを使用します。
バーチャルボイスは、パラメータの管理、再生時刻の管理、音声出力に用いるボイスの管理などを行うオブジェクトです。

バーチャルボイスはボイスとワンセットで動作するので、通常はユーザがバーチャルボイスの存在を意識する必要はありません。
ボイス確保方式を変更することにより、バーチャルボイスをボイスを持たない仮想音源として用いることも可能です。

デフォルト状態のバーチャルボイスの動作

CRI Atomライブラリは、デフォルト状態ではバーチャルボイスとボイスをワンセットにして再生を行います。
例えば、プレーヤに音声データをセットし、再生関数を実行すると、プレーヤはバーチャルボイスとボイスを必要な数分だけ確保します。
この際、バーチャルボイスとボイスの両方が確保できれば音声は再生されますが、 いずれか一方でも確保できない場合には、セットされたデータは発音されません。

バーチャルボイスを仮想音源として使用する

ボイス確保方式を「バーチャルボイスを仮想音源として使用する」として指定すると、プレーヤは再生開始時にボイスが確保できない場合でも、 バーチャルボイスだけを使用して音声の再生を開始します。
ボイスが確保できていないため発音処理は行われませんが、パラメータ変更の記録や再生位置の管理はバーチャルボイスによって行われます。
また、バーチャルボイスは再生中もボイスに空きがないかを監視し、空きボイスが見つかり次第、ボイスの再取得を行います。
そのため、 再生開始時点でボイスが確保できない場合や、再生中にプライオリティ制御によりボイスが奪い取られた場合であっても、 その後ボイスに空きができれば、再生を再開することができます。