出力ポートとは、トラック再生時の出力先をアプリケーションで管理しやすくするための機能です。
出力ポートを使用することで、以下のような演出を制御しやすくなります。
以下のような演出を行う際に、出力先を管理しやすくなります。
CRI Atom Craft上では、出力ポートを64個まで作成できます。
1つのトラックに適用できる出力ポートは1つまでです。
複数のトラック間で同じ出力ポートを適用できます。
タイプが振動の出力ポートを設定したトラックは、タイムライン上では緑色で表示されます。
項目 | 設定値 | 設定値 |
---|---|---|
タイプ | 波形/振動 | トラック内のウェーブフォームリージョンを、波形または振動のどちらとして扱うかを設定できます。 |
モノラルミックスを有効にする | True/False | タイプが振動の場合のみこの値が参照されます。Trueを設定した場合、波形に含まれるマルチチャンネル情報およびパンの情報が無くなります。 |
専用のミキサーを使用する | True/False | 7.1.4用の出力ポート 、 Ambisonics 用の出力ポート 、 オブジェクトベースオーディオ用の出力ポート 専用の設定です。 ADXランタイムで新たにASRラックを生成し、専用のミキサーでミキシング処理します。 7.1.4ch 再生などを個別にミキシングする場合に利用できます。 (Ambisonics、オブジェクトベースオーディオ用出力ポートでは、常にTrueとなります。) |
出力ポートをトラックに設定するまでの手順を説明します。
現在、CRI Atom Craft上では振動のプレビューは行えません。
CRI Atom Craft上で振動の出力ポートが設定されたトラックの波形を再生した場合、ログウィンドウに以下のメッセージが表示されます。
「振動」の出力ポートが指定されたトラックで波形を再生しました。このトラックの波形は波形出力されません。
出力ポートの利用によって、1つのキューの中で出力先が異なるトラック設定ができます。
出力ポート名 | 設定目的 |
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MainAudio | 波形をメイン出力先からスピーカー出力する出力ポート (省略可:デフォルト状態で波形はメイン出力先から出力されます。ここでは説明用にメイン出力用の出力ポートを定義しています。) |
ControllerAudio | 波形をコントローラースピーカーから出力する出力ポート |
ControllerVibration | 波形をコントローラー用の振動素材として出力する出力ポート |
目的 | トラックへの出力ポートの設定 |
---|---|
トラック1の波形を波形波形としてスピーカーで再生。 トラック2の波形を波形波形としてコントローラーで再生。 | 出力ポート名「MainAudio」が設定されたトラック1と、 出力ポート名「ControllerAudio」が設定されたトラック2の両方を含むキューを再生 |
トラック1の波形を波形波形としてスピーカーで再生。 トラック2の波形を振動波形としてコントローラーで再生。(振動) | 出力ポート名「MainAudio」が設定されたトラック1と、 出力ポート名「ControllerVibration」が設定されたトラック2の両方を含むキューを再生 |
※出力ポート設定が行われていないトラックはメイン波形出力先から出力されます。
このため、特定の目的を持った出力先設定を必要としない場合は設定自体を省略することが可能です。(トラックのデフォルトはこの状態です。)