ここでは ADX の主な特長について説明します。
- システム
- マルチプラットフォーム対応
- フレキシビリティ
- 低負荷・高音質な音声圧縮技術 「HCA」「HCA-MX」
- 低遅延再生機能「SonicSYNC」
- マルチストリーミング
- サウンド演出
- オーサリングツール 「CRI Atom Craft」
- 立体音響機能
- シーケンス再生
- インタラクティブサウンド「AISAC」
- DSPバスとエフェクト
- 開発支援
- 過去の資産の活用
- インゲームプレビュー
- プロファイラー
システム
マルチプラットフォーム対応
ADXは、Nintendo Switch 2, PlayStation5, Xbox Series X|Sなどのコンシューマゲーム機をサポートしています。
また、iPhone や Android といったスマートフォンやPCの各種OSに加え、Webブラウザ上でも動作させることができます。
ADXでは全ての機種で共通のソフトウェアシンセサイザ「Atomサウンドレンダラ」が音声処理を行います。 これにより、プラットフォームごとの違いを意識することなく、一貫したサウンド表現を実現できます。
フレキシビリティ
ソフトウェアシンセサイザをベースとしており、特定の音源チップや固定的なハードウェア構成に縛られることなく、自由度の高い音声設計・開発を行うことができます。
デコーダーやDSPなどの専用ハードウェアが搭載されているプラットフォームにおいては、それらを活用して性能・品質の最適なバランスを実現できます。
低負荷・高音質な音声圧縮技術 「HCA」「HCA-MX」
MP3やAAC相当の高音質・高圧縮の独自音声コーデック「HCA」を用意しています。
HCAはMP3やAACと比べ低負荷/省メモリであり、急激な負荷変動が発生しないよう設計されています。 再生負荷による処理落ちが起きにくいため、リアルタイム性の求められるゲーム用途に最適です。
また、HCAコーデックを複数再生した時のCPU負荷を軽減した「HCA-MX」を用意しています。
非力なプラットフォームでもHCAデータを複数再生することができます。
- 圧縮率、利用可能な機能の詳細については 音声圧縮コーデック をご参照下さい。
低遅延再生機能「SonicSYNC」
SonicSYNCは、ADXにおける再生遅延を極限まで低減するための機能です。 ユーザの入力に対する音のレスポンスが向上し、入力と音が高い精度で同期した再生体験を実現します。
従来方式では、あらかじめ音声をミックスしてバッファリングする必要があり、そのバッファサイズに応じた再生遅延が発生していました。
「SonicSINC」では、プラットフォームのオーディオドライバの更新タイミングに同期して、必要な分だけ音声をミックス・出力します。
これにより音声のバッファリングを最小限に抑え、再生開始から実際の発音までの遅延を大幅に低減します。
マルチストリーミング
ストリーム再生に対応しており、データをあらかじめメモリにロードしなくても音声を再生可能です。これにより、大容量の音声データを扱う場合でもメモリ使用量を抑えた効率的な動作が可能です。
また、レイテンシィが特に重要となる効果音や操作音に対しても、「ゼロレイテンシィストリーミング」機能により、メモリ再生と同等のレスポンスを維持したままストリーム再生を実現できます。
さらに、複数の音声を同時にストリーム再生する「マルチストリーム再生」にも対応しており、BGMや環境音、ボイスなどを並行して安定的に再生できます。音声再生中であっても、ゲームアセット等のデータロードを並行して行うことが可能なため、ロード時間や演出の自由度を高めつつ、快適なユーザー体験を提供できます。
サウンド演出
オーサリングツール 「CRI Atom Craft」
デザイナがオーサリングツール上で、様々なパラメーターを調整し、プログラマに負担をかけることなく、多彩なサウンドの演出を実現できます。
直感的なインタフェースにより、デザイナはストレスなく作業できます。
立体音響機能
CRI ADXは立体音響機能を全面的にサポートしており、チャンネルベース/シーンベース(Ambisonics)/オブジェクトベースといった主要な立体音響方式を使用できます。
ハードウェアに立体音響機能が搭載されている場合、それを活用した再生も可能です。
CRI ADX には、ヤマハの仮想立体音響ソリューション Sound xR が標準搭載されています。
HRTF 技術に基づくバイノーラル処理により、ヘッドホン環境でも前後・上下・距離感を含む自然で高品位な立体表現を実現できます。
また、立体音響処理をミドルウェア側で完結させることで、プラットフォーム差による聞こえ方の違いを抑えられます。
オーサリングツール上でも、 Sound xR を含む立体音響の実際の聞こえ方を確認しながらサウンドデザインが可能です。
シーケンス再生
時間軸上に音声を配置したり、再生パラメーターを変化させることができます。
ゲーム変数によって、状況に応じて発音を変化させることができます。
インタラクティブサウンド「AISAC」
エンジン音や歓声などゲームの状況によって変化するサウンドを、グラフィカルなGUIでオーサリングすることができます。
DSPバスとエフェクト
DSPバスによるルーティング、リバーブやコンプレッサなどの様々なエフェクトにより高度な演出ができます。
(一部機種固有の対応が必要な場合があります。)
開発支援
過去の資産の活用
弊社の従来製品である「CRI ADX」や「CRI Audio」のデータファイルを活用することができます。
例えば、ADXファイルやCRI Audioのプロジェクトファイルを利用することができます。
インゲームプレビュー
インゲームプレビュー では実行中のゲームに対し、波形の差し替えやボリュームなどの再生パラメーターをオーサリングすることができます。
プロファイラー
CRI Atom Profiler によりランタイムで再生された音の情報をログとして収集し、可視化することができます。