CRI ADX  Last Updated: 2025-04-04 09:23 p
オブジェクトベースオーディオ

オブジェクトベース再生は、モノラル音声とその位置情報を使用して再生を行う機能です。
オブジェクトベース再生は従来の3Dポジショニングと同じく、ソースとリスナーの座標から計算した音源の位置情報を使用します。
しかしオブジェクトベース再生は3Dポジショニングとは違い、ADX内で5.1chや7.1chなどマルチチャンネル音声への変換(パンニング)、及びミキシングを行いません。 (ソフトウェアバイノーラライザー使用時は ADX 出力の最終段にある Spatializer にて変換処理などが行われます。)

ここでは、マテリアルへのオブジェクトベースオーディオ再生指定方法と、それを使用したキューの作成とプレビューついて説明します。

  1. マテリアルの設定(任意)
  2. オブジェクトベースオーディオ用のマテリアルをキューに登録
  3. プラットフォームに搭載されたオブジェクトベースオーディオ再生機能の使用

マテリアルの設定(任意)

オブジェクトベースオーディオ用の出力バス

ミキサーでObject-Based Audio用の出力バスを作成します。

項目 説明
フォールバックバス オーディオフォーマットにチャンネルベースが設定された出力バス チャンネル数の上限を超えて発音されたときに、フォールバックさせる出力バスを指定します。

オブジェクトベースオーディオ用のマテリアルをキューに登録

オブジェクトベースオーディオ用に設定したマテリアルをキューシートにドラッグ&ドロップすると、オブジェクトベースオーディオとしてマテリアルを再生するキューが作成されます。
(キューにドラッグ&ドロップすると、オブジェクトベースオーディオとしてマテリアルを再生するトラックが作成されます。)
マテリアルの出力デバイスカテゴリにオブジェクトベースが指定されている場合、OBAのバスセンド先にOBA用の出力バスが自動で設定されます。

覚え書き
  • オブジェクトベースオーディオ用以外のチャンネルの混在について
    オブジェクトベースオーディオ用のトラックには、ステレオ、5.1ch や 7.1chなどのマルチチャンネル波形を配置しないでください。
    1つのキューで、オブジェクトベースオーディオ再生とマルチチャンネル波形再生の両方を行いたい場合は、それぞれにトラックを分けて管理してください。

ヘッドフォン環境でのプレビュー

ソフトウェアバイノーラライザー 設定時にヘッドフォン環境でオブジェクトベースオーディオのプレビューを行う場合は、
PCプレビューのスピーカー設定 で「バイノーラルで再生する」を有効にしてください。

プラットフォームに搭載されたオブジェクトベースオーディオ再生機能の使用

出力が機種共通となるソフトウェア処理ではなく、プラットフォームに搭載された機能を使用してオブジェクトベースオーディオ再生をする場合は、
プロジェクトの共通設定 の「OBA・Ambisonicsのプラットフォーム支援機能」を有効にしてください。

ソフトウェアバイノーラライザー 設定を併用した場合、、ソフトウェアバイノーラライザーを ON にするとハードウェア機能ではなくソフトウェアバイノーラライザーが動作することに注意してください。
プラットフォームに搭載されたオブジェクトベースオーディオ再生機能のみを使用したい場合は、ソフトウェアバイノーラライザーの設定は「使用しない」が推奨です。