Sound xR Expansion プラグイン

目次

Sound xR Expansion プラグインとは?

Sound xR Expansion プラグインとは、ヤマハ株式会社が提供する製品「Sound xR」を「CRIWARE Unreal Engine Plugin」上で使用可能にするための拡張プラグインです。
「Sound xR」については「仮想立体音響ソリューション Sound xR - ヤマハ株式会社」をご参照ください。

インストール方法

インストールを自動化するスクリプトやバッチは現 SDK バージョンでは提供されていません。
手動で、以下SDKパッケージ内の「コピー元のフォルダー」を「コピー先のフォルダー」にコピー&ペーストする手順が必要になります。
- コピー元のフォルダー://cri/expansion/soundxr/UnrealEngine
- コピー先のフォルダー://cri/UnrealEngine

インストール後は特定のフォルダーに Sound xR のヘッダ、ライブラリが追加されます。例えば Windows 版ライブラリならば以下の通りです。

- ヘッダ://cri/UnrealEngine/Engine/Plugins/Runtime/CriWare/CriWare/Source/ThirdParty/CriWare/cri/pc/include
- ライブラリ (x64)://cri/UnrealEngine/Engine/Plugins/Runtime/CriWare/CriWare/Source/ThirdParty/CriWare/cri/pc/dlls/x64

上記手順が済んだら "//cri/UnrealEngine/Engine/Plugins" を目的の Unreal Engine プロジェクト内に配置してビルドしてください。
これは通常の CRIWARE Unreal Engine Plugin のインストール手順と同じです。
詳細は「 CRIWARE Unreal Engine Plugin のインストール手順 」を参照してください。

クイックスタートガイド

(1) CRI Atom Craft 上での手順

プロジェクト設定で Sound xR を有効にする

CRI Atom Craft の「プロジェクトツリー > CriAtomCraftV3Root > {プロジェクト名}」を選択した状態で、「インスペクター > 空間オーディオ > ソフトウェア バイノーララーザー タイプ」を「Sound xR」に設定します。
exp4ue_soundxr_howtouse_oba_atomcraft_acf_j.jpg

チャンネル・ベース・オーディオのための設定

チャンネル・ベース・オーディオのための設定は特に必要ありません。
通常通りキューを作成します。
CRI Atom Craft 側で「3Dサウンド」に設定するパターン の場合、該当波形に対して3Dポジショニング設定を行ってください。

オブジェクト・ベース・オーディオのための設定

1 マテリアルツリーに1chの音声ファイルを登録します。
exp4ue_soundxr_howtouse_oba_atomcraft_00_j.jpg
2 該当のマテリアルを選択した状態で「インスペクター > 出力ポート > 出力ポート」を「_object_based_audio」に設定します。
exp4ue_soundxr_howtouse_oba_atomcraft_01_j.jpg
3 該当のマテリアルを任意のトラックに配置します。
exp4ue_soundxr_howtouse_oba_atomcraft_02_j.jpg
CRI Atom Craft 側で「3Dサウンド」に設定するパターン の場合、該当波形に対して3Dポジショニング設定を行ってください。

ビルド

ビルドを行い、acbファイルとacfファイルが生成されたことを確認してください。

(2) Unreal エディタ上での手順

該当 acf ファイルをインポートします。
すると Atom Config アセットが生成されます。
「プロジェクト設定 > CriWare > Atom > Atom Config」のプルダウンメニューから「先ほど生成された Atom Config アセット」を選択します。
ここで一度、Unreal エディタを再起動してください。
該当 acb ファイルをインポートします。
Unreal Editor 側で「3Dサウンド」に設定するパターン の場合、該当キューに対して3Dサウンド設定を行ってください。

(3)ゲーム実行中に行うべき処理

「Enable Binauralizer」ノードを実行します。このとき「Is Enabled」ピンを True の状態にして実行します。
criware_ue4_atom_asr_binauralizer_bp_enable_binauralizer.jpg
該当キューを再生します。
Sound xR による立体音響をお楽しみください。

仕様について

  • 1. Sound xR Expansion がインストール済みであること
  • 2. CRI Atom Craft のプロジェクト設定で Sound xR が有効になっていること
  • 3. 上記2を設定済みの acf ファイルを UnrealEngine プロジェクトにインポート及び登録済みであること
上記条件を満たした状態で「 バイノーラル再生 」を行うことで Sound xR による立体音響再生となります。
Sound xR による立体音響の有効化/無効化を切り替えたい場合は、バイノーラル再生の有効化/無効化を切り替えてください。
バイノーラル再生の有効化/無効化を切り替える方法については「 バイノーラル再生 」をご参照ください。

FAQ

Q. キュー再生後に「Enable Binauralizer」した場合も立体音響になりますか?

はい。

Q. ブループリントではなくC++で実現できますか?

はい。
UAtomAsrRack::EnableBinauralizer関数をご利用ください。
詳細は「 バイノーラル再生 」をご参照ください。

Q. ゲーム実行中に「Sound xR によるバイノーラル再生」と「CRI によるバイノーラル再生」を切り替えたいです。どうすればよいですか?

残念ながら現在そのような方法はご提供しておりません。
音声の聴き比べを行いたい場合はゲームの実行ファイルを2つ用意する等の方法をご検討頂きますようお願い申し上げます。

Q. Sound xR のインストールに成功しているかどうか確かめたいです。どうすればよいですか?

#if defined(CRIWARE_USE_SOUNDXR)
/* Sound xR インストール済み */
#else
/* Sound xR 未インストール */
#endif
補足: Sound xR がインストール済みであれば CriWareRuntime.Build.cs にてマクロ「CRIWARE_USE_SOUNDXR」が定義されます。

Q. ASRラックを作成したり指定したりする必要は無いのですか?

クイックスタートガイドには「ASRラックを作成したり指定したりせずに実現する方法」のみを掲載しました。
プログラム側でASRラックを作成,指定する方式での実装も可能です。
実装方法については弊社テクニカルサポートサイトからお問い合わせください。

Q. 詳細な仕様を教えてください。

弊社テクニカルサポートサイトからお問い合わせください。