CRI Sofdec  Last Updated: 2024-01-10 18:57 p
素材の準備
Sofdecデータの作成に必要な以下の素材ファイルをご用意ください。

最低限必要なのは動画素材ファイルです。それ以外の素材データは用途に応じて適宜ご用意ください。

なお、基本的に動画の素材はバックアップをしておいてください。
お問い合わせいただければ、Sofdecデータから素材データに戻すことは出来ますが、エンコード時の圧縮による画質劣化は免れません。
可能であれば、After Effectsなどの素材作成プロジェクトのバックアップもお勧めします。


動画素材について

入力素材の詳細情報については「ビデオ素材ファイル 」を参照ください。 ここでは特に注意すべき点を記載します。
アルファチャンネルつきの動画について
アルファムービーのサンプル素材や、データの作り方を弊社サイトに記載しています。
アルファムービーを試したい場合は以下のページを参照してください。
アルファムービーを作成する場合、動画素材は非圧縮AVIファイルまたは連番静止画を用意してください。
MP4やMOVなどの圧縮動画素材ではアルファムービーには使用できません。
通常のアルファムービーを作成する場合は「アルファムービー 」のページを参照ください。
α合成と加算合成を同時に行うアルファプラスムービーを作成する場合は「アルファプラスムービー 」のページを参照ください。
動画のフレームレートについて
動画素材のフレームレートは、アプリケーションの描画レートに合わせて適切なものをご用意ください。
ゲーム機の場合は29.97fps、スマートフォンでは30fpsが一般的です。

フレームレートが高ければ高いほど動画の動きが滑らかになりますが、その分、デコード量やデータ量が多くなります。
処理負荷やデータサイズを減らしたい場合、素材のフレームレートを落とすことを検討してください。

アプリケーションの描画レートよりも高いフレームレートの動画は使用しないでください。
アプリケーションが描画速度を超えた動画を再生すると、余計なデコード負荷になったり、音声と映像の同期がずれていく要因となります。
例えば、アプリケーションの描画レートが29.97fpsで、30fpsの動画を再生すると微妙な違いにより徐々に音声と映像がズレていく場合があります。
アプリケーションの描画レート >= 動画のフレームレート」 というのが基本原則となります。

注意
Sofdecのエンコードツールは、現状フレームレートの変換(アップサンプリング/ダウンサンプリング)には対応していません。
例えば、60fpsの動画素材をエンコード時に30fpsにフレームを間引くといったことはできません。
動画のフレームレートを変更する場合、After EffectsやVirtualDubなどで素材側でレート変換を行ってください。
解像度について
Sofdecエンコーダーでは、エンコード時のリサイズをサポートしています。
例えば、1920 x 1080 の動画素材を、1280 x 720 といった任意の解像度にリサイズしてエンコードできます。
(ただし、H.264でエンコードする場合はリサイズ元の素材の解像度が16の倍数である必要があるのでご注意ください)
マルチプラットフォームで動画を利用する場合、高解像度の動画素材を用意しておき、対応プラットフォームに適した解像度にリサイズしてエンコードしてください。 (ただし、入力素材の解像度には上限があるのでご注意ください)
注意
4Kなどの非常に大きな解像度の素材を使用する場合、場合によってはエンコードエラーが発生する場合があります。
その場合は、「高圧縮なムービーデータをエンコードするには? 」のページを参照ください。
ループ再生する動画の素材について
ループ再生する動画を作成する場合、動画素材と音声素材の尺が極力一致させてください。(ミリ秒単位で一致することが理想)
動画と音声の尺が少しでもずれていると、ループするたびに徐々にズレが累積し再生が止まる恐れがあります。
動画素材の尺はMeidaInfoなどのフリーの解析ツールでご確認ください。
圧縮した素材(MP4/MOV)を使ったエンコードについて
Sofdecのエンコードツールでは、MP4やQuickTime形式を入力素材としてサポートしています。
圧縮されたデータを素材として利用する場合、「ビデオ素材ファイル 」のページに記載の通り、いくつかの制限事項がありますのでご注意ください。
データ量は増えますが、基本的には非圧縮のAVIまたは連番静止画を入力とすることを推奨します。
インタレース素材について
Sofdecは、インタレース素材に対するインタレース解除には対応してません。
インタレース素材でエンコードした場合、動きのある箇所で以下のような形で再生されてしまいます。
素材がインタレースであるかどうかは、MediaInfoなどのフリーの解析ツールで判断できます。
インタレースの素材だった場合、プログレッシブ形式で素材を再出力するか、After Effectsなどのツールでインタレース解除を行ってください。

音声素材について

音声素材は、AVIファイルなどの動画素材に含まれていれば、自動的にエンコードされます。
WAVファイル/AIFFファイルなど別の音声素材ファイルを指定してエンコードすることもできます。

多言語対応のムービーなどの複数の音声トラックを含める場合、複数のWAVファイルを用意してください。

WAV/AIFFファイルのビット深度は16ビットのものをご用意ください。
音声のサンプリングレートは、素材のサンプリングレートのままエンコードされます。

詳細な音声素材の情報については「オーディオ素材ファイル 」を参照ください。

字幕素材について

字幕データは、動画ファイルとは別のテキストファイルとして入力します。
テキストフォーマットの詳細については「字幕情報ファイル」を参照ください。

Sofdecのツールとしては字幕情報を作成する補助ツールは提供していません。
別途「Subtitle Workshop」のような外部の字幕編集ツールをご利用ください。

字幕テキストの文字コードは、入力テキストファイルの文字コードに依存します。
多くの場合、多言語の字幕を想定されるため、テキストファイルはUTF-8で保存することをお勧めします。
この場合、アプリケーション側ではUTF-8の字幕データを取得できます。
参考:Subtitle Workshopでの字幕編集
Subtitle Workshop上で、動画素材に合わせて字幕を打ち込みます。
出力時、Custom Format を選択し、以下のように打ち込むことでSofdec用の字幕情報を出力できます。
Subtitle Workshopの場合、出力ファイルの文字コードをUTF-8で保存できないため、出力後に適宜文字コード変換を行ってください。

キューポイント情報ファイル(イベント情報ファイル)

Sofdecでは、字幕データの他に、アプリケーション側にイベント通知をするためのタイミング情報を埋め込むことも可能です。

タイミング情報は、字幕情報ファイルに近いテキストファイルのフォーマットで入力します。
詳細は、「キューポイント情報ファイル 」を参照ください。