ここでは、本ツールを利用するために必要な概念や名称について説明します。
用語 | 説明 |
---|---|
アプリケーション側から再生をリクエストする際に指定するオブジェクトです。 | |
複数のキューをまとめるオブジェクトです。 キューシート内のキューや、使用した波形ファイルをACBファイルとして出力します。 例えば、ゲーム内の1シーンや1キャラクタなどの単位で使用されることを想定しています。 | |
ワークユニットは、キューシートや波形ファイルをまとめて管理するファイルです。 ワークユニットは複数作成できるため、作業内容ごとや担当者ごとといった単位で管理できます。 | |
オーサリングの単位で作成するオブジェクトです。 プロジェクトは.atmcprojectファイルとして保存されます。 |
用語 | 説明 |
---|---|
エンコーディングタイプ(コーデック) | 波形データの圧縮を行うフォーマットの総称です。 ADX のオリジナルコーデックとしてADX、HCA、HCA-MXが、機種固有コーデックにはXMA等があります。 |
ツールのデータをACFやACBにパッキングして出力することを表します。 | |
バイナリデータ | アプリケーションで音を再生するために必要なファイルです。 CRI Atom Craftで出力するファイルの内、ACF, ACB, AWBを指します。 |
ACFファイル | プロジェクト全体で使用するパラメーターが含まれるファイルです。プロジェクト1つに対して1つ出力されます。 |
ACBファイル | キューに設定したパラメーターや、メモリ再生設定されたマテリアルが含まれるファイルです。キューシート1つに対して1つ出力されます。 |
AWBファイル | キューシートでストリーム再生設定されたマテリアルを使用している場合に出力されます。 |
用語 | 説明 |
---|---|
プロジェクトに共通で使用される様々な設定です。 | |
機種別の設定情報です。機種によって変換してビルドする場合などに使用します。 | |
言語毎の設定情報です。 ローカライズ で使用します。 | |
バスのルーティングやエフェクトプラグインの設定を行います。 | |
ミキサーに異なるバリエーションを持たせる機能です。シーンに応じてエフェクトの掛かり具合を調整したい場合に最適な機能です。 | |
再生音をミキシングするオブジェクトです。それぞれにエフェクトプラグインを設定できます。 最終的にMasterOutに出力されることで音が再生されます。 ミキサーの直下に存在するバスを「オリジナルバス」、スナップショットの直下に存在するバスを「スナップショットバス」とも呼称します。 | |
エフェクトプラグイン | デジタル信号処理によるエフェクトです。 リバーブ、ディレイ、エコー、コーラス、コンプレッサー、ピッチシフトといったエフェクトを使用できます。 |
キューやAISAC・オートメーションで、デフォルトで使用するバスを設定するオブジェクトです。 | |
複数のキューをグループにまとめるためのオブジェクトです。カテゴリ全体でのボリュームやキューのリミット(同時発音上限)などが設定可能です。 | |
複数のカテゴリをまとめたものです。キューで指定するときは同じカテゴリグループから1つだけ指定できます。 | |
カテゴリ毎の発音状況によるボリューム変化等のリアクションをデザイン可能にする仕組みです。 | |
キューやAISACなどのオブジェクトが共通の値として参照するオブジェクトです。スイッチタイプのシーケンスに設定し、再生時にプログラムによって設定された変数値がトラックに設定した変数範囲内だと再生が行われます。 | |
スイッチタイプのシーケンストラックに設定し、再生時にプログラムによってプレーヤーに設定されたセレクターとラベル情報が一致したものが再生されます。 |
用語 | 説明 |
---|---|
ボイス | ADX の中で最も小さい発音単位です。 基本的に1つの波形を再生すると1つボイスを消費します。 |
特定のボイスをグループ化するオブジェクトです。ボイスの発音を制御します。 | |
仮想ボイス(バーチャルボイス) | 再生用の発音リソースを使用しないボイスで、再生パラメーターと時刻のみを管理します。バーチャルボイスとも呼ばれます。 |
ボイスリミット | ボイスの発音数を自動制御します。ボイスのプライオリティやリミット数の設定により制御できます。 |
ボイスプライオリティ | ボイスを発音する際の優先度を指定します。リミット時に優先度が高い音が残り、低い音が自動停止します。 |
ボイスビヘイビア | ボイスビヘイビアはキュー内のボイスの振る舞いを定義します。主にボリューム0時の動作が変化します。 |
用語 | 説明 |
---|---|
AISACコントロール値に対応するボリュームやピッチ等のカーブを作成して音色を変化させたりする機能です。 例えば、あるキャラクターとの距離をコントロール値とし、その距離に応じたキャラクタのセリフ音量のカーブを描いておくことで、距離に応じた音量をデザインできます。 正式名称は "Advanced Interactive Sound and Active Controller" です。 | |
プログラムから任意のAISACを操作するための識別名です。 | |
制御子 | AISACを制御するためのオブジェクトです。「AISACコントロール」と「 ゲーム変数 」があります。 |
カテゴリに付随するAISACです。カテゴリに属する全てのキューに対してAISACを反映できます。 | |
ACFに書き込まれるAISACです。 距離減衰などプロジェクト全体で共通化したいAISACに使用します。 ランタイム時にプレーヤーにアタッチして使用する事もできます。 | |
ACBに書き込まれるAISACです。 ワークユニット内のキューシート間で共通化したいAISACに使用します。 | |
グローバルAISACを参照先とするAISACリンクです。 |
用語 | 説明 |
---|---|
タイムライン | リージョンやシーケンスマーカー等を時間軸上に配置するインターフェースです。 |
シーケンス | キューによって再生するリージョンやシーケンスマーカー等を、時間軸上に配置したデータです。 |
リージョン | ウェーブフォームリージョン、キューリンク、サブシーケンスなどトラック下に配置できるオブジェクトの総称です。 |
キューリミット | キュー単位での最大発音数です。カテゴリとキューを対象に設定可能です。 |
キュープライオリティ | キューリミットが動作した際の、キューの再生優先度を指定します。リミット時に優先度が高い音が残り、低い音が自動停止します。 |
シーケンスマーカー | ループや停止などのシーケンス全体を制御するマーカーです。 |
タイムライン上でリージョンをグループ化するオブジェクトです。 例えばトラックのボリュームをコントロールすることで、配置されたリージョンのボリュームを一括して調整できます。 | |
トラック下に配置されたマテリアルを参照するオブジェクトの呼称です。 ウェーブフォームリージョンは発音タイミング情報やボリューム、ピッチ、ボイスリミットなどの情報を持ちます。 | |
トラックオートメーション | ボリュームやピッチなどのパラメーターを時間変化させる機能です。 |
他のキューを参照するためのオブジェクトです。キューをコピーすることなく再利用できます。 | |
他のキューシートに登録されたキューを参照するためのオブジェクトです。 参照情報としてキュー名またはキューIDの指定が可能です。 | |
トラックの下に作成可能な、キューと同等の機能を持つオブジェクトです。キューリンクと異なり、実体を持った構造をトラック下に配置することが可能です。 | |
シーケンスを縦(時間方向)に分割する機能です。ブロック間の遷移時の情報(同期、遷移分割数など)をツールで指定できます。 | |
再生や停止、パラメータ変更といった様々な振る舞いを、プログラマーを介さずにコントロールする機能です。 アクションと呼ばれるリージョンで制御します。 | |
BPMに依存した再生タイミングをプログラマーを介さずに行う機能です。アクションなどと組み合わせて使用します。 |
用語 | 説明 |
---|---|
OS上のMaterialsフォルダーをツール上で表現するためのオブジェクトです。 | |
マテリアルを管理するフォルダーです。 エンコード情報を持ち、格納しているマテリアルの設定を一括で変更できます。 マテリアルフォルダーの内、一番上の階層にあるものは「マテリアルルートフォルダー」と呼ばれます。 | |
波形ファイルをCRI Atom Craft上で管理する際に使用するオブジェクトです。 | |
波形ファイル | 音に関する信号が記録されたファイルを指します。ここではWav, AIFFや、HCA, ADXといったファイルを波形ファイルとして指します。 |
用語 | 説明 |
---|---|
リスナー | 3D ポジショニング空間内で音を収集するオブジェクトを指します。 |
ソース | 3D ポジショニング空間内の音を出力するオブジェクトを指します。 |
ワイドネス値 | マルチチャンネル(ステレオ、5.1ch等)の波形をパンニングするときに、各入力チャンネル間の角度をどれだけ広げるかを指定する値です。 0.0を指定したときはモノラルミックス状態となりますが、ダウンミックスと異なりサラウンド成分に対する減衰などは行われません。この値はモノラル音源には影響しません。 |
スプレッド値 | 音源の定位感を操作するパラメーターです。値を大きくするにつれぼかし効果が発生します。 デフォルト値の0.0を指定すると、音源の位置に対応するスピーカーのみから信号が出力されます。1.0を指定すると、位置に関係なく全てのスピーカーから信号が出力されるようになります。スプレッドはワイドネスとは異なり、モノラル音源にも適用可能です。 |
内部角度 | ソースやリスナーの指向性を示すコーンの減衰開始角度です。 この角度内ではコーンによる減衰効果なく、外部角度に向かって線形に減衰します。 |
外部角度 | ソースやリスナーの指向性を示すコーンの減衰終了角度です。 この角度外では音は減衰しきった状態となり無音になります。 |
方位角 | 水平方向の角度です。 方位角を正規化した値を角度 AISAC のコントロール値に使用することで、方位角の位置関係による変化を演出できます。 |
仰俯角 | 上下方向の角度です。 仰俯角を正規化した値を角度 AISAC のコントロール値に使用することで、仰俯角の位置関係による変化を演出できます。 |
用語 | 説明 |
---|---|
プレビュー | ツール上で音を確認することです。 |
ターゲットプレビュー | ツール上で音を確認する際、開発機に接続し実機上の音を確認すること。実機プレビューとも呼称します。 |
インゲームプレビュー | ツールとインゲームを連動させて、ツール上のデータにより音を確認することです。 |
CRI Atom Viewer | ACFやACBといったアプリケーションに組み込むファイルの再生確認を行うためのツールです。 |
用語 | 説明 |
---|---|
CSV | カンマ区切りのテキストでデータを表現するフォーマットです。 |
MIDIコントローラーによるツール操作 | ツール上でMIDIコントローラーと連携する機能です。 |
SVN | バージョン管理ツールのことを指します。 詳細は バージョン管理ツール連携 を参照してください。 |
V1,V2,V3 | CRI Atom Craftのメジャーバージョンを指します。 V2からワークユニットの機能が追加され、V3からはカスタムエフェクトプラグインの機能が追加されました。V2、V3との違いについて |
バウンス | ツール上で再生した音を波形ファイル化する機能。 |
多人数開発 | 複数人で、一つのプロジェクトを用いて開発することを指します。 |
プロファイラー | ランタイムの動作がどのように行われているか調査するためのCRI Atom Craftの機能。 |
ツリーのオブジェクトにブックマークをつけることで、ブックマークウィンドウからアクセスを可能にする機能です。 | |
ツリーで選択したオブジェクトの下位にあるオブジェクトを検索する機能です。 |
用語 | 説明 |
---|---|
ASR | Atom Sound Rendererの略語です。サウンドのデコードやシンセサイズ、DSP処理を行います。 |
CRI Atom | ADX のランタイムの総称です。 |
サラウンド | 5.1chや7.1chなどステレオ(2ch)以上の出力をもつサウンドです。 |
シームレス連結再生 | 再生をサンプル単位で接続して行う機能です。 |
タイムストレッチ | 再生速度を変更するランタイムのエフェクトです。FFTタイプとグラニュラタイプの二種類があります。 |
ダッキング | 音が重なった時、一部のサウンドのボリュームを自動で下げることで全体の音のバランスを調整する機能です。 |
ピッチ抽出 | 音程を調査するランタイム機能です。 |
ビート検出 | BPMを調査するランタイム機能です。 |
フェーダー | プレーヤーでサウンドが2つ以上再生された時に自動でフェードする機能です。 |
プレーヤー | キューを再生するオブジェクトです。再生に使用するパラメーターも管理します。 |
ラウドネスメーター | ランタイムの機能で、ラウドネス値を調査できます。 |
ログ機能 | ランタイムの情報をログに記録する機能です。プロファイラーと連携します。 |